海苔をおいしく、賢く食べよう。
前途のように、海苔はたいへん栄養豊富な食品です。しかしそれも実際に食べてこそ役に立つもの。どんな食品とも相性の良い海苔だからこそ、さらに工夫して健康に役立つメニューを考えてみませんか?
コレステロールを抑える組み合わせ
動脈硬化の引き金として悪名高いコレステロールは肉、牛乳、卵などの動物性脂肪に多く含まれています。これらの食品を食べるときには、コレステロールが体内に吸収されるのを抑えるはたらきをもつ海苔を、いつもいっしょに摂るようにしたいものです。
ラットに海苔を食べさせると血圧が下がり、血中のコレステロール水準が改善されて善玉コレステロールがふえる作用があります。
もちろん健康だけでなく味わいの面でも、海苔が料理を引き立てることは言うまでもありません。
鶏肉の磯揚げ
鶏のむね肉2枚は拍子木切りにし、濃口しょうゆ大2と生姜汁小2を合わせた汁に15分間漬け込む。片栗粉を軽くまぶして味付海苔を巻き(巻き終わりはとき卵で貼り付ける)、油でカラッと揚げれば、酒肴に最適な一品が完成。

海苔入りオムレツ
ボールに卵6個を割り入れてほぐし、もみのりと塩・コショー・化学調味料を加える。小さめのフライパンにバターを溶かし、泡立ってきたら卵汁1/4を入れて焼き上げる。具としてほぐした梅干しや明太子などを入れてもおいしい。

エビの変わりちらし寿司
すし飯(3合分)がさめないうちに酢レンコン1/2節分のみじん切り・もみのり3枚分を混ぜ込む。すぐに器に盛り、飾りの具6種(エビのそぼろ煮・椎茸の甘煮・人参の甘煮・さやえんどうの塩ゆで・錦子卵・あなごの照り焼き)を放射状にのせ、木の芽を飾る。
ビタミン・ミネラルを補給する組み合わせ
野菜サラダというと「ビタミン・ミネラルたっぷり!」という印象を受けがちですが、実際にはレタス、キャベツなどがカサがあるため、たくさん食べたような錯覚を起こしている場合が多いようです。またダイエットのために一回の食事にサラダだけという女性もいるようで、これではタンパク質などの、必要な栄養素も不足してしまいます。
ですから、野菜料理にはぜひ海苔をプラスしてください。ビタミン、ミネラル、また食物せんいなどの補給力がアップされ、さらに全体の栄養バランスもぐんと良くなります。

手巻きサラダ
棒状に切った大根・人参・キュウリ・サラダ菜、アスパラガス、たまねぎの薄切りなど、好みの野菜を各自が海苔や薄焼き卵に巻いて食べるパーティサラダ。すり鉢でおろした納豆やしょうゆ入りマヨネーズを添える。

韓国風海苔珍味
軽くあぶった焼き海苔5枚は手でちぎってボールに入れる。細かく切ったあさつき1/2束と唐辛子・ごま油・砂糖・濃口しょうゆ適量を加え、手でもんでよく味をなじませる。

キュウリの炒飯、海苔添え
ネギ1/2本、ミョウガ4個は薄切り。キュウリ3本は薄切りにして塩でもんでおく。キュウリ、ネギ、ミョウガ、ご飯4人分、削り節適量の順に炒め、酒大1、薄口しょうゆ大1、塩・コショーで調味する。器に盛り、きざみ海苔をたっぷり

海苔の博物館 ご案内
1.いま、注目される海苔の栄養。
2.あの日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の心を奪った美しい海苔の風景。
3.ツヤのある黒褐色の素肌美がよい海苔の必須条件
4.波乱万丈の海苔の一生
5.波乱万丈の海苔の一生(2)
6.海苔をおいしく、賢く食べよう。コレステロールを抑える組み合わせ
7.よい海苔って、どんな海苔?品質の判定基準
8.日本各地の海苔、食べくらべ。色、香、味を決める自然環境とは